全中決勝の妄想のおはなし
突然ですが、
2019年6月20日
何の日か分かりますか?
僕がこのブログを最後に更新した日です。
はい。お待たせしました。
あの投稿以降全くネタが浮かばず、夏休みは別界隈でのライブに熱を上げ、10月半ばにはまた新たな作品に沼り、気がつけば3月………
風呂入ってるときにふと書きたいなと思い、時間もあるということで筆を執った次第です。
というわけで、今回はズバリ
↑のツイートについてもう少し掘った内容を喋っていこうと思います。
今更こんな昔のツイートの解説かよ!と思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、
自分も思ってます。
書きたいことを書きたいときに書きたいように書くブログなのでお赦しを。
【今から妄想を話すぞ、覚悟は出来ているか?】
さて早速書いていくわけなんですが、中学の大会について少し説明を。(あってもなくてもいいと思いますが一応…)
中学の卓球の全国大会は主に2つあり、
夏の「全国中学校卓球大会」(通称「全中」)
と、
春の「全国中学選抜大会」(通称「中学選抜」)
という大会があります。(ちなみに凰堂学園が優勝した大会は中学選抜)
アニメ最終話、ラストのシーンで3年生組が私服なので、あの大会もおそらく選抜ですね。
本来なら実際に描写のある選抜大会のほうを書くべきだと思いますが、3年生は最後の大会になるし活躍してほしいし…
と思いながらツイートしてました。
んなことはどうでもいいんです。解説です。
1番:天下ハナビ 3-2 ○
オーダーについてはもず山戦、燕女戦のオーダーがベストなのでしょう。
さて1番、機関銃ハナビちゃん。
ここはね、絶対勝ってほしい。本当に。
勝って涙を浮かべながらも笑顔で仲間に抱きつくハナビちゃんが欲しい。
こう言ってるもん。
だって原作で勝利描写ないんだもん………3年生と戦う最後の大会ぐらい勝たせてやってくださいよ……………
速攻対決を制してねむり戦の悪夢を払拭するのもいいと思ったんですが、
個人的にはカットマン相手に粘り抜いて勝ってほしいですね。
カットマンとの試合、本当大変なんです。
決め球がないとラリーめっちゃ続くし、回転見誤るとミスするし、繋ぎにいって浮こうものなら攻撃飛んでくるし…
そして極力変化をつけさせたくないので、攻撃側は決まったコースにボールを送ることが多いんです。
相手の返球もある程度決まったボールになるので、またそのボールを決まったコースに返す…
その繰り返しと、自分がしたいことができないので結構なストレスになります。
そして何より相手がミスをしない。精神的に相当苦しくなります。
ひたすら繋ぎ、球が浮いたら叩く…を徹底して、苦しみ抜いた末の勝利の後の笑顔と涙…
美しいですね。
2番:出雲ほくと 0-3 ✕
魔術師、出雲ほくと。
本人とほくとファンの方には申し訳ないんですが…ここは負けてもらいましょう。
(決してほくとアンチというわけではないです。ただ負けてもらったほうが試合展開的には美味しいんです。それと5番まで回すにはどこかで2回負けないといけないので…)
内容は…
ボロ負けがいいですね。
4-11、5-11、7-11とか現実的なスコアでボロ負けがいいですね。
相手はシェーク裏粒とかペン表アンチとか、変化と一発強打を併せ持った戦型と考えてます。
第1、2ゲームは変化に翻弄されて手も足も出ず、第3ゲームで流れを掴みかけるも強打で押し切られる展開がベストですかね。
中学時代の練習試合でフォア変化系表の中ペンと当たったことがあり、台上全部強打されてストレート負けした覚えがあります。
団体戦だったら流れ悪すぎますね。
さぁ1番の流れが途切れてしまいました。
ダブルスの行方は……
3番ダブルス
大宗夢音/後手キルカ 2-3 ✕
雀が原の精神的支柱、3年生ダブルス。
キルカは推しですが、ここも負けてもらいましょうか。
相手は燕女ダブルスみたいな正統派ペアがいいかなと。
やりづらいわけではないけど相手のほうが1枚上手だった、といった感じで全国の壁の高さを感じてもらいましょう。
最終ゲーム7-10から9-10に追いつくも最後はキルカのカットがネットを超えず、ムネムネは俯いて涙を堪え、キルカは天を仰いでタオルで顔を覆う世界線まで想像できてます。
ダブルスの名勝負といえば、自分は世界卓球2015の森薗政崇/大島祐哉 VS 許昕/張継科を思い浮かべます。
中国の壁を越えようかという一戦。惜しくも敗れてしまいますが、相手のホームマッチで素晴らしいプレーを見せてくれました。
1-2。もう後がなくなりました。
2番は圧倒され、精神的支柱も折られ、流れは最悪です。
しかし雀が原には存在します。この2枚看板が。
4番:上矢あがり 3-2 ○
おそらく次期部長、雀が原のエース、上矢あがり。
まあここは勝ってもらわないとですね。こよりまで回りませんからね。
最悪の流れで回ってきた中で苦心の末の勝利。
こういう役回りはあがりが一番しっくりくる気がします。
彼女はやはりドライブ対ドライブが映えるのではないでしょうか。
前陣攻守に冴える相手に対してバック対バックで粘り、フォアの決定力でわずかに上回って勝ってほしいなと。
勝利の瞬間は表情を緩ませるも、自分のベンチに戻るときには凛々しい表情に戻っている…とかいいと思うんですよね。
余談なんですが、あがりのプレーの特徴、ループドライブとバックハンドって完全にドイツのティモ・ボルじゃないですかね?まぁボル様はサウスポーですが…
絶対的エース感もボル様を彷彿とさせる気がします。
2-2。正真正銘のラストゲーム。
雀の生死は彼女に託されました。
5番:旋風こより 3-2 ○
この物語の主人公、ハリケーン・ツムジカゼ。
まあ…そりゃあ勝ちますよ。そのために今までやってきたんですもん。
パワーで勝る相手の攻撃を我慢してよく止め、甘いボールは連打で仕留める、といったプレーがこよりらしいのではないでしょうか。
ゲームの取り方としては、第1ゲーム奪い、第2、3ゲームは相手の戦術転換がハマり奪われ、第4ゲームで少しずつ対応し食らいついて奪い、第5ゲームは両者ゾーンに入って最後まで執念を切らさなかったこよりの勝利、みたいな展開がグッときますね。
燕女のあがりVS紅真深と同じ展開ですが、これが一番かっこいいんです。
日本一を決めて状況が飲み込めないこより、こよりに駆け寄るチームメイト、応援団からの拍手の嵐、降り注ぐ歓声…
小さな6羽の雀が、遂に大空へと辿り着いたのです。
…とまあこんな感じで、原作で最後まで描かれていないからこそ妄想が膨らむのも灼熱の卓球娘という作品のよさなのではないでしょうか。
各々さまざまな妄想を繰り広げられているかと思いますが、それを大切にして、発信していくことでこの界隈ももっと盛り上がっていくことと思います。
灼熱の卓球娘に幸あれ。
あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました。
ブログ書くの久しぶりでしたね。久しぶりすぎてはてなブログのログインからやり直させられました。
いつにも増して迷走してた気がしますがいかがでしたでしょうか。
原作…まだ都大会までもいってないですが果たして2期はどうなるのでしょうか?朝野先生を信じて待ちましょう。
卓球娘も卓球も全く関係ない話なんですが、パスタマシン買ったので昨日初めて製麺やってみました。めちゃくちゃ難しいです。
料理って筋肉ゲーなんですね、初めて知りました。
次回は小麦粉の量減らして加水率上げてやってみようと思います。
あと、「みんなで早押しクイズ」ってアプリがあるんですが、自分で問題作ってネット対戦できるので灼熱の卓球娘クイズ大会みたいなの開きたいなーとか考えてるんですがどうですかね?
原作は全巻、円盤は1~3巻持ってるので出題範囲はそこからになりそうです。改めてTwitterで呼びかけてみるのでご意見お待ちしてます。
本文、何か最終回みたいな締め方になりましたがまだまだ続ける予定です。ネタが浮かぶかは分かりませんが…
気長にお待ちいただければ幸いです。
最後になりましたが、交流会、ならびにSHT、参加される方はくれぐれも体調にはお気をつけて楽しんできてください。
第2部始動前に燕女のラケットを探りたい
お久しぶりです。僕です。
ハナちゃんのブログからはや2ヶ月、はてなブログの運営から生存確認メールも来たということで再び筆を執った次第でございます。
特にネタが思いついたわけではありませんが、まぁそろそろ書かんとマズいだろ~~~といった感覚でウダウダ書き連ねました。
というわけで今回のテーマは、
「燕女メンバーズの用具」
です。
全中地区予選で雀が原と激闘を繰り広げた燕女学園。
紅真深、ねむりといった個性的な戦型もいる中、卓人として気になるのはやはり用具ですね。
どういうことだ!
用具の情報が一切無いではないか!!
なんでや!雀が原ともず山はレギュラーメンバー全員の用具公開されとるのに!!
ただ燕女のが公開されるにしても2部始動してからになるやろしなぁ…
それまで待つのもなぁ…
じゃあ2部始まる前に、自分で用具考察すればいいじゃん?
と思ったのがきっかけです。
考察にあたって、プレースタイルとグリップの色などから判断していきますが、8割は独断と偏見です。
あと今回はラケットのみの考察になります。ラバーは数が多すぎるので死にます。
そして自分の妄想を垂れ流していくので、
卓球(特に用具について)詳しく知らないよという方が置いてけぼりになる可能性大です。
最初に少し解説はしますが、その後はひたすら語っていきます。ご了承ください。
ではいきます。
○ラケットの種類○
卓球のラケットは大きくシェークハンド、ペンホルダーと分けられますが、板の構成などによっても分類が変わります。
例を挙げると、
3枚合板
板を3枚貼り合わせたもの。板厚が薄く、主にカット用ラケットに使われる。
5枚合板
板を5枚貼り合わせたもの。カット用、攻撃用どちらにも広く使われ、初心者でも扱いやすい。
7枚合板
板を7枚貼り合わせたもの。板厚が厚いものが多く、パワーヒッター向け。
特殊素材(アウター)
※ラケットを横から見た図
板と板を接着するとき、間にカーボンなどを挟み込んだものを特殊素材ラケットという。
木材が5枚の場合、いちばん外側の板(上板)のすぐ下に特殊素材を挟んだもの。
よく弾み、上級者の使用者も多い。
特殊素材(インナー)
同じく木材5枚のとき、外から2枚目の板(添芯)の下に挟んだもの。
アウターより弾みは控えめで、スピードと回転のバランスに優れる。
このあたりが主流ですね。
これらを踏まえて燕女のラケットを考えてみましょう。
○魁ねむり○
1年生にして団体戦メンバーの座を掴み取った大器、魁ねむり。
原作からざっと読み取ると、
・フォア表の前陣速攻型
・ハナビに完勝するほどの攻撃力、スピード
といったところでしょうか。
フォア表で前陣でバチバチ叩くなら、硬めのカーボンラケットが合いそうですね。
というわけでこちら
ファイアーフォールVC(VICTAS)
硬めのVカーボンをインナーに搭載したラケット。
インナーなのである程度球持ちも確保されています。
VICTASからテンション系表ソフトもいろいろ出てるので、ぜひ合わせてほしいところですね。
VICTASのブランドイメージも攻撃的なイメージで、ねむりに合っているのではないでしょうか。
○色埴イロリ○
燕女の中では埋もれがちですがれっきとした実力者、色埴イロリ。
プレーの特徴は、
・ラリータイプ
・相手の位置を見てコースを突くクレバータイプ
でしょうか。
これについては戦型云々よりも、グリップから判断しました。
このグリップ。見覚えありますね?(威圧)
水谷隼ZLC(BUTTERFLY)
日本の大エース、水谷隼選手の使用モデル。
カーボンなら軽い力でも飛んでくれるので、前陣でのラリーも安定しそうですね。
軟らかいラバーと合わせれば、女子中学生でも扱えるでしょう。
○藤宮吹雪○
ダブルスの要、藤宮吹雪。
・台上技術に長けた選手
・ブロックで振り回してからコースを突いた連続攻撃しそう
はい。
台上、ブロックなら純木ラケットですが、何となく純木ではないと思ったので、
今流行りの
インナーフォース レイヤー ALC.S
(BUTTERFLY)
ムネムネのラケット、インナーフォース レイヤー ALCのブレードを若干薄くしたラケット。
回転性能に優れ、弾みも抑えめなので吹雪のプレーに合いそうです。
カラーリングも吹雪にピッタリですね。
○宝条焔○
燕女が誇る大砲、宝条焔。
・燕女の中で一番強打に力がある
・ストップ、長いツッツキから1発で撃ち抜くパワーカウンター
うん。
ストップ、カウンター、そしてパワーがあるということで、7枚合板で飛ばしてもらいましょう。
SK7、馬琳エキストラスペシャル、クリッパーウッドなど名作は数々ありますが…
P700(アバロックス)
かつて中国選手に人気を博し、昨年再販されたアバロックスの名作。
止める、かける、弾くと自由自在で、プレイヤーの技術を最大限引き出してくれます。
芯で飛ばせるだけでなく、木材なので繊細な技術もやりやすいのもポイント。
ラケット全体でボールをガッチリ掴むので、焔のパワープレーに応えてくれることでしょう。
○神楽坂狐姫○
燕女の主将で最後の砦、神楽坂狐姫。
さて狐姫ですが、試合に出場していないうえ、プレーの描写も少なく、さらには他選手による解説もないときているので、プレーを考察するのが非常に難しいんです。
頼りになるのは紅真深と打ち合ってるシーンや、紅真深が狐姫とあがりを比較している場面ぐらいのものですね。
とりあえず僕は、
・中陣から両ハンド振り回すブンブン丸
・3球目以内に攻めるアグレッシブタイプ
・パワーよりはスピード
こう解釈しました。
吉村真晴選手みたいな感じではないかと思います。
ラケットの話に戻ると、まぁ木材ではないなと。
スピード寄りってことでアウターな気はしますが、ある程度球持ちはありそうだなと。
そして狐姫の高貴さに合いそうなのは…
オフチャロフ トゥルーカーボン(DONIC)
ドイツの2枚看板の1人、オフチャロフ選手モデル。
とある選手曰く、BUTTERFLYのビスカリアによく似たラケットだとのことです。
アウターの中ではバランスのとれたラケットなので、無理なく扱えるのではないでしょうか。
○月ノ輪紅真深○
さてラスト、燕女の破壊神であり守護神、月ノ輪紅真深。
プレースタイルは語られている通り、
・守備と攻撃のハイブリッド型
・守備力、攻撃力、安定性どれも申し分無し
という、まぁいわゆる「最強」の部類に入ります。あがりよくこんなのに勝ったな。
んで用具ですが、カット用なのか攻撃用なのか、どちらなのかが悩みどころです。
カットの安定性、切れ味を求めるならカット用ですが、燕女メンバーの発言から、普段は攻撃型でやってるようなので攻撃用も十分考えられます。
練習すれば攻撃用でも普通にカットできますしね。
カット用の場合、攻撃がやりやすいのは、朱世赫、松下浩二オフェンシブ、和の極み -碧-
あたりでしょうか。
まぁスイングスピード速ければカット用でも
速いボール出るし…
カットの切れ味とか考えてもやっぱりカット用かn
ん?
白のライン入っててレンズは黒っぽい…
プレートも入ってるようです。
…
あっ
ルデアック(Nittaku)
Nittakuの看板的な7枚合板。
ご存じの方も多いと思いますが、ゴリゴリの攻撃型の雀が原のエース、上矢あがりの使用ラケットでもあります。
だいぶ弾むとは思いますが、スイングスピード上げてラバーで引っかけるようなカットで飛ばさないようにしているのでしょう。相当練習したんでしょうね。
あがりと同じ用具使ってあがりに勝つことで、自分の方が強いと証明する、みたいなことも彼女ならやりかねません。
うまくオチつけられないのでここで終わります(半ギレ)
あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました。
今回は燕女のラケット考察ということでしたが考察じゃないですね。妄想でしたね。
あとは公式からの発表を待ちましょう。
少し用具の話を。
卓球が誕生して以来ラバーはコルク、サンドペーパー、スポンジラバー、1枚ラバーなどを経て、表ソフト、粒高、そして裏ソフトが誕生しました。
そしてアンチ、高弾性、粘着性、テンション系と進化し、今や1枚1万円ほどをつけるラバーもあります。
さらには住友理工などの大企業もラバー開発に参入し、卓球ラバーはゴムの技術の最先端と言っても過言ではありません。
それに引き換え、ラケットは卓球誕生から一貫して「木」です。
特殊素材ラケットはありますが、あくまで接着層なので、85%以上の部分は木で作られています。
矢のように技術が進歩するこの時代に、太古の時代から存在する木が使われているのです。
しかし自分は、ラケットは木だからこそ良いと思います。
木の手触り、木の香り、木が奏でる打球音。
自然の産物だからこそ全く同じものは1本たりとも存在せず、それゆえ最高の相棒に出逢えたときの喜びは計り知れず。
ITTF(国際卓球連盟)の総会でラケットの素材自由化の案が出されましたが、3/4の賛成を得られず却下されました。
時代は変われど、卓球のスポーツとしての本質を損なわないためにも、ラケットは木材のままがいいですね。
はい。
ここまで読んでくださったそこのアナタ、僕ガチ勢です。ありがとうございます。
こんなことを長々と書いてたら、期末テスト2日目を迎えようとしていました。まずい。
兎にも角にも、用具にはロマンがいっぱいだぞというお話でした。
次回は未定です。何も考えてません。
気長にお待ちいただければ幸いです。
ハナビをいろんな視点からほじくってみたい
えー、第2回目を迎えてしまいました春香の卓球娘部屋。
あー、そうですね、今回紹介するキャラはコチラです。
(前回でテンション振り切れたので若干省エネ気味でいきます)
この笑顔に救われた方も少なくないだろう。
みんな大好き天下ハナビちゃんである。
部のムードメーカーだったり、団体戦の切り込み隊長だったり、天真爛漫さで人々を救済したり、ほくととの絡みで世界に平和をもたらしたりしている彼女。
前陣速攻を体現したかのような竹を割ったような性格で、筆者もキルカ部長に次いで好きなキャラである。
実のところ、筆者が灼熱の卓球娘を知った最初の頃はハナビが1番好きだった。
どうやってキルカを好きになっていったのかは今回は置いておいて、
ハナビを好きになったきっかけは…
えー、うん、はい。
前回と同じになってしまうのだが、ズバリ
「戦型」
である。
皆様ご存知の通り、この天下ハナビ、
「日本式ペンホルダー前陣速攻型」
であるわけだが…
少し解説を。
卓球のラケットには、大きく分けて「シェークハンド」と「ペンホルダー」の2つが存在するが、
一口に「ペンホルダー」と言っても、様々な形状のものがある。
例えば、
↑ブレードが長く、遠心力を効かせて力強い攻撃を可能にする日本式ペンホルダー
(以下、日ペン)
↑ブレードが丸く切り替えがやりやすく、連続攻撃がやりやすい中国式ペンホルダー
(以下、中ペン)
↑日ペンと中ペンの中間のような形の反転式ペンホルダー
(ローターともいう)
大きく分けてこの3つがある。
この中でもハナビは日ペンを使用しているわけだが、この日ペン、
現代卓球界では「希少種」を通り越して「絶滅危惧種」なのだ。
そもそもペンホルダー自体だいぶ少ないのだが、日ペンはその中でも特に少ない。
減った要因は様々だが、筆者自身は
「裏面(シェークでいうバック面)にラバーを貼れない」
というのが最大の要因だと考えている。
(日ペンで裏面を貼れるものもありますが今回は見逃してください…)
卓球部のエゴで選手を紹介させてもらうと、裏面を貼らない、もしくは貼っていても使わない選手は、
よく聞くところでは男子は吉田海偉選手(日本)、カズオ・マツモト選手(ブラジル)、女子はシャン・シャオナ選手(ドイツ)
ぐらいのものだ。
(引退された選手は省略させていただきました)
これらの選手はいわゆるベテランの域で、片面ペンホルダーが持つ弱点を技術でカバーできるので、今でも世界のトップで戦えている。
その弱点とはただ1つ。
「バックハンドで強い回転をかけられない」
という点だ。
前回のブログでも述べた通り、現代卓球界のプレースタイルは、
「前陣での両ハンドによる、上回転のピッチの早いラリー」
に集約されつつある。
フォアハンドでもバックハンドでも、相手より強い回転をかけてボールをコートに送り込んだ者が勝者。
この「強い回転をかける」というのが重要な要素なのだ。
卓球は「回転のスポーツ」と言われるほど、ボールの回転に重きを置かれる。
回転をかければかけるほどボールは安定するし、相手にとっての体感速度も早い(上回転の場合)。
中国が磐石の強さを誇っているのには、回転をかけて安定させているという側面もある。
世界トップクラスの特に女子選手は、あの高速ラリーの中でも回転をかけているのだ。
そして中ペンや反転式は、裏面を貼ればシェークハンドと同様にバックハンドが打てるため、咄嗟の場面でも回転をかけられる。
それに比べて日ペンは当てるだけになってしまい、棒球になるので、次の球を狙われてしまう。
そして下がってしのぐ…という展開になることが多い。
男子なら打ち合いに持ち込めるが、女子は下げられると厳しい。
さらに、ルール改正もペン離れに拍車をかけた。
ボールの大きさが38mmから40mmに変更される、ハンドハイド(ボールを手で隠す)サービスの禁止、スピード補助剤の使用禁止、ボールの材質がセルロイドからプラスチックに変更されるなど、よりラリーが続くようにルール改正が施されてきた。
これらの変更は、特にペンホルダーの選手にとって影響が大きかったという。
とにかく、卓球の進化とルール改正によって、日ペンの選手は激減した。
そんな圧倒的不利な状況の中、天下ハナビは戦っているのだ。
特に女子において、前陣での戦い方は重要だ。
こよりが入学する前とはいえ、部内ランキングはあがりに次ぐ2位。
あがりが都ベスト8ということを考えれば、相性などはあれど、ハナビもベスト16ほどの実力はあるだろう。
片面日ペンでここまで勝ち上がれるのには、「速い」以外にも理由がありそうだ。
というわけで、もう少し深くまで掘り下げてみようと思う。
○ハナビってどんな戦い方なの?
原作によると戦型は「前陣速攻型 」だが、その中でも特徴は異なってくる。
様々な選手を参考にしながら、ハナビのプレースタイルを紐解いてみよう。
まず、ペンホルダーの選手は、サービス、レシーブが上手い。
今は引退された馬琳選手(中国)、柳承敏選手(韓国)などは、持ち前のパワードライブが注目されがちだが、台上技術がめちゃくちゃ巧みだ。
相手の逆を突いたり、サイドを厳しく攻めたりして、攻撃のチャンスを作る。
サービスも回転が分かりづらく、要所でロングサービスも混ぜて一発で打ち抜く。
そして前陣で戦う選手は、相手に打たせるのが上手い。
張本智和選手(木下グループ)や手塚崚馬選手(明徳義塾高校)、平野美宇選手(日本生命)なんかがいい例だ。
ツッツキを深く送り、相手が持ち上げたところをブロック、カウンターで振り回す。
相手のボールを利用するのが上手い、とも言えよう。
そして、予測能力が高く、フットワークが素早い。
これは映像を見てもらったほうが早い。
丹羽孝希選手VSオフチャロフ選手。
スーパープレー集なのでこのプレーが全てではないが、格上相手にノータッチのカウンターを連発している。
まるで待っているコースにボールが飛んでくるようだ。
筆者もデュッセルドルフでの世界卓球の試合はリアルタイムで見ていて、胸が震えたのを覚えている。
予測能力とフットワークに優れているからこそできる芸当だろう。
まとめるとハナビの特徴は…
・台上の技が豊富
・相手のボールをいなし、振り回す
・予測能力に長け、足もある
…あれ?
強くね???
もちろん、ハナビが上の3つ全ての要素を持っているとは限らない。
でも前陣速攻の適正があるって言ってたし…
速さも十分あるし…
都ベスト16ぐらいなら自分の展開に持ち込む技術はあるだろうし…
…もしかしてハナちゃん、
練習次第でだいぶ強くなるんじやね?
日ペンはバックが弱点とは言ったが、それはあくまで攻める場合だ。
ブロックでしっかり止める、サイドスピンブロックでいなす、回り込んで打つなど、確かに難しいが不可能というわけではない。
持ち前の速さを磨きつつ、弱点を克服できるようになれば…
「雀が原で一番」も十分狙えるのではないだろうか。
かつてペンホルダー速攻型の選手は、世界を席巻した。
今となっては絶滅危惧種だが、だからこそ味がある。
そんな浪漫あふれる天下ハナビを、
皆様も応援してみてはいかがだろうか。
追記
第2部ではハナちゃんの勝ち試合をお願いします(スライディング土下座)
あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました。
今回はハナビ、もといペンホルダーについてでした。
シェーク全盛期の今だからこそ、ペンの選手を応援したいですね。
私事ですが、現中3の後輩に片面日ペンの子がいるんですよ。是非頑張ってほしいです。
ちなみに、「上回転をかけたほうが勝つ」というのは、あくまで基本的な例です。
伊藤美誠選手(スターツSC)や何卓佳選手(中国)など、独自のスタイルで世界のトップクラスまで登りつめた選手ももちろんいます。
あくまで世界的に見るとこういう流れになっているよ、といった感じです。
あと丹羽孝希選手のカウンター集みたいな動画がYouTubeにいろいろ上がってるのでぜひ見てみてください。スカッとします。
…とまぁいろいろ書きましたが、ひとまず今回で、これを書きたい!という明確なネタは尽きました。
燕女メンバーズのラケット考察とかしたいな~とかぼんやり考えてはいますが、どうなるかは分かりません。
原作とかアニメとか見返して、これいいなーというネタができたらぼちぼち書いていこうと思います。
気長にお待ちいただければ幸いです。
後手キルカに魅せられて
みんな!!!灼熱の卓球娘は好きだよね!!!!!
僕はその中でも後手キルカがだぁい好きなんだ!
だからいろいろ語らせてくれ!!!
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現役卓球部としての目線や感覚を織り交ぜてキャラ紹介する、そんなブログです。
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バックカット。かっこいい
早速だが、推しになったきっかけを…
紹介じゃねぇじゃん!と思ったそこのお方、まぁ落ち着いて。
この場でぐらい好き勝手やらせてくれたっていいじゃないか!
好きになったきっかけ…
ここぞという場面での表情がクソカッコいい!
とか、
クールな中に部員達への優しさが備わってる!
とか、
アニメ最終話の温泉シーンでドツボにハマった!!
とかはもちろんなのだが、筆者自身は
「カットマン」
という戦型に惹かれたというのが大きい。
というのも、現代卓球界においてカットマンという戦型は希少種なのだ。
筆者自身、何度か大会に出場しているが、カットマンと対戦したことは数えるほどしかない。
世界のトップ層のカットマンを見ても、2019年4月現在、世界ランキングトップ50以内に女子は7人、男子は1人しかいない。
正確な数はわからないが、卓球界全体でのカットマンの割合は、全選手の1割以下といった感覚だ。
さらに「卓球王国」という専門誌のインタビューで、日本を代表するカットマン、村松雄斗選手(琉球アスティーダ)が、こんなことを語っている。
「(カットマンとしての楽しさと難しさでは)難しいことのほうが多いです。普通に考えて、ドライブマンのように同じ方向に振っているのは簡単だけど、カットマンは全く違う方向、上と下に振り分けなきゃいけないですから。
それにボールもプラスチックになって、カットマンにとってはマイナスに作用している。昔のプラボールよりも今のは硬くなっていて、カットも打たれやすくなっています。
『もっとカットをしっかり』と言う人もいれば、『もっと攻撃だ』と言う人もいるから、自分でもまだわからない」
(卓球王国2018年1月号より)
ボールについては今回は省略するが、要約すると
「カットマンは攻撃型よりやることが多く、お手本が少ない」
ということだ。
攻撃とカット、両方を練習しなければならないのは尚の事、プレー領域(物理的にも技術的にも)を広げる必要がある。
後陣でしのぎ続ける正確性、前に落とされたときに追いつく瞬発力、甘い球を一発で打ち抜く攻撃力に加えて、慣れられたときにナックルカットや横回転カットで変化もつけなければならない。
さらに、攻撃をするのかカットをするのかの割合も大切だ。
村松選手も、
「試合の流れで、どこで守って、どこで打つかという組み立て。カットマンは経験が大事」
と語っている。
カットばかりでは慣れられ、打ち合いでは攻撃型が有利…
他人からのアドバイスもそれぞれ違うとなれば、さらに混乱するだろう。
それに対して攻撃型は、基本的にボールに前進回転をかけるだけ。
どちらが簡単かは言うまでもない。
極めつけに、現代卓球界は男女問わず
「前陣での力強い、速い卓球」
がトレンドだ。
各国がこのコンセプトの基に選手を鍛え、そのうえで対カットマンの練習も施す。
指導者がいない、対策もされるとなれば、数が減るのも致し方ないことだろう。
「勝つ」ということだけを考えれば、カットマンには厳しい世界かもしれない。
しかし、カットマンのプレーには華がある。
台から離れて相手の強打を次々に拾いまくる、ブチ切れカットで斬り落とす、後陣からの逆襲など、卓球というスポーツの魅力を存分に伝えてくれる戦型だ。
大会などでカットマンの試合があると、ついつい目がいってしまう方も少なくないはず。
時代に逆行する剣士…
めちゃくちゃカッコいいじゃないか!!
それが後手キルカという人物なんだよ!!!皆さん!!!!!
惚れないほうが無理ってもんでしょこれ!!!!!!!!
アニメ第5話のキルカVSこよりのシーン!
たった2往復の描写でもたまらなく好きだかんな!!!
もちろん戦型だけで好きになったわけではない。
普段はのらりくらりとしつつもしっかり部員を見ている!
部長としてみんなをまとめるリーダーシップ!
あがりと伯仲する実力!
長髪黒髪の不思議系キャラ!
朝野先生、ありがとうございます。
あなたのおかげで一人の男が救われました。
さぁ諸君、心配することは何もない。
黙って主将に全てを預けよう。
小さな雀はやがて大空に飛び立つのだから!!!
追記
ここまで読んでいただきありがとうございました。
Twitterでも言っていた通り、ついに書いてしまいました。
キルカというよりはほぼカットマンについてでしたが…いかがでしたでしょうか。
やっぱり日頃考えていることを思い切り書けるというのはいいですね。
次はハナビです。ネタは温め中です。
気長にお待ちいただければ幸いです。